Flower Triangleはミュージシャン/ドラマー/フォトグラファーとして活動する高西知泰のソロユニット。
本名のTomoyasu Takanishi名義では2000年、半野喜弘に見出され"current"よりアルバムデビューを果たし、日本のエレクトロニカ黎明期より活動を続ける。2002年に2ndアルバムをリリース後、Flower Triangleとしての活動を開始、2005年アルバム「miniascape」を"Novel Sounds"よりリリース。
ドラマーとしてもnaph、Chihei Hatakeyamaとインプロヴィゼーションバンド"All The Frogs Are Our Week End"を結成。2010年"kiti label"よりアルバムをリリース。
Flower Triangleでは、ドラマーとして影響を受けてきたロック、ファンク、レゲエ、ヒップホップなどのグルーヴ、あるいはテクスチュアを、より電子音楽の中に融和させ昇華させることをコンセプトとしている。
本作では自身でドラム、鍵盤ハーモニカ、ギター、ピアノ、コルネット、カリンバ、オルゴール等の楽器を演奏、録音、エディット、再構築を繰り返し、ゲストアーティストの録音を経てさらにリアレンジを繰り返しながら制作。最初に手掛けた「season」(track 3)から始まり、その過程の中で楽曲が枝分かれしていき、最終的に6曲入りのアルバムとして完成。
また、2004年より写真家としても作品の発表を重ね、2006年ミオ写真奨励賞グランプリを受賞、2007年には国際写真賞Paul Huf Award(アムステルダム写真美術館)に注目の新進写真家の一人としてノミネートされる。最新作は音楽とのインスタレーション写真展「has gone」(2011年1月@ルーニィ247フォトグラフィー)。フォトカードとしてもSNAP-SHOTで販売中。










Comments
写真、風景、記憶をテーマに「season」と名付けて5年間制作してきたこのアルバムを、完成後改めて聴き直したとき、目の前に3月の映像が広がりました。
「march」は季節であり、歌であり、歩みであり、境界であり、そして時の流れを表します。3月を境に世界が変わったのか僕らが変わったのか。
高西知泰(Flower Triangle)
新しい惑星にきているよな世界観いや惑星観。
ヘッドフォンの中には収まらない外に飛び出す音の子達が楽しそう。それをみて笑ってます。
落ち着いて安心して聴いていた。ありがと。
OLIVE OIL(DJ/音楽プロデューサー)NEW!
大人のような大人がいて、
子供のような子供がいて、
大人のような子供がいて、
子供のような大人がいる。
それが世界だ。
半野喜弘(音楽家/映画監督)NEW!
今はもうない被災地の日常を思い出すようなノスタルジックで悲しみを感じる音だなと思いました。
でもそれは悲しいだけではなく人の営みの豊かさや美しさを感じさせます。
古屋兎丸(漫画家)
ひとつひとつの孤独な音たちが、囁き合うよう親密な空間を作り出し、窓から柔らかい光が差し込むように、そこに日常の些細な感情の記憶が流れ込む。
それは淡く、過去を漂っているようで、でも時に束となって力強く「世界」へと流れ出してゆき、「生」に向けて私たちの背中をそっと押す。
諏訪敦彦(映画監督/東京造形大学教授)
電子音によって紡がれる懐かしい景色。
目を閉じると柔らかい陽光の中に佇んでいるような感覚に包まれる。
浮遊する旋律。
囁くような歌声。
ノイズの断片。
混沌としながらも緻密に重なり合う響きは、
まるでフィルムを映すように聴く者の記憶を呼び醒ましてゆく。
やがて浮かびあがる世界は、
今にも手が届きそうなほど身近で、
まだ触れたことのない未来だ。
池田晃久(漫画家)
葉の上に瑞々しく佇む大粒の滴に、ずんずん近づいて水分も輪郭も掻き分けたら急に浮かび上がった水の都の空間を無数の光が絶えず交差してキラキラしていました。
そういえば数年前に一度名古屋でライブしたついでに一緒に高西君と味噌カツを食べたのを思い出します、と書くとベタですが、そんなベタさも優しく包んでくれるような大らかな音楽です。それにしてもあの日は寒かったね(気温の話です)。
midori hirano / Mimicof(音楽家)
自分の速度でセカイを捕らえなおしてるんだと思う。
レンズを通して振動が伝わる。振動が音になり波紋を広げる。
そのセカイは常温よりちょっと低めの過ごしやすいくらいの温度。
だからやさしく鳴れる。
君の歩く速度で、こんな音風景のように。
池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ/シグナレス)
10年ほど前に高西君に出会った。
2年ほど前に彼のblogで父親になったことを知った。
新しい家族と共に進んでいる彼の日常のような、
そんな日曜のような、、、
単純な言葉で言うなら優しい音楽だ。
Ryoma Maeda / milch of source(ミュージシャン)
写真家としても活躍される高西さんの音は、日常生活の中へ違和感無く沁み込んでゆく調和の響きを備えている。
所謂、音楽的な思考に囚われない自由な発想で生み出されるサウンドは実にバラエティに富んでおり、まるで一人の人間の人生を聴いているかのようだ。
素朴で日常的な記憶を呼び覚まし、それらかけがえの無い思い出に確かな価値を感じさせてくれる。
彼がこれまでにファインダー越しに眺めてきた風景に音が与えられることで、切り取られた一瞬がより躍動的に受け手の心に響いてきます。
作家の人間性が素直に表現されたかのような、とても優しく、そしてあるがままを許容する懐の深さを感じさせます!
Yui Onodera(サウンドアーティスト/サウンドスペースデザイナー)
全ての季節より届いた水色通信。
濱田真一郎(drummer -NETWORKS/クラモトイッセイ/no.9 orchestra)
In an afternoon, the images of a world appear but quickly molder, shoveled into memory, most often cleanly forgotten, just snapshots of minutes, of moments, of footprints in the snow.
'March', the new album by Flower Triangle (aka Tomoyasu Takanishi), radiates with the instantaneous glint of an after-rain sheen, captured and chosen for all these times. There's elegance preserved and framed inside, all given careful attention, and intelligent demand. It's a natural tremor, and the morning still smells of the fresh rainfall.
As an accomplished photographer and musician, Flower Triangle's 'March' is an innovative and incredible work of magical spans, snapshots of melody, and true humanity.
A beautiful album, created by an artist I respect, and whom I'm grateful to call a friend.
ある午後、ある世界の映像が現れてはすぐに記憶の奥に埋もれていく。それは雪原の足跡のようにきれいに忘れ去られる。
Flower Triangle による新しいアルバム"March"はこれらの一瞬一瞬のために撮られたかのようで、まるで雨後の光を放つ。
曲ひとつひとつは注意深く、知的に紡がれ、エレガント。
そこには自然な揺らぎと雨後の匂いがまだ残る。
優れた写真家であり、音楽家であるFlower Triangle による"March"は魔法のようなメロディーの瞬間、真のヒューマニティーに溢れた革新的なすばらしい作品である。
私が尊敬し、誇るべき友人でもある一人のアーティストによって作られた美しいアルバムだ。
Celer / Will Long (Musician)
私が写真を撮影し印画し、イメージを紙に定着していくプロセスと、感覚的に合っているように感じます。
音の選び方や扱い方が、写真一枚一枚を丁寧に撮影しプリントしているようで、たいへん共感し感銘を受けました。
三橋純(写真家/横浜美術大学准教授)
現在の日本はある種の閉塞感に包まれている。このぼんやりとしたフォーカスの定まらない空気感はけっして心地よいものではない。私たちは説明できないネガティヴ感とともに毎日を送っている。
今回のFlower Triangleの作品「march」は、この状況を打開しようとする柔らかな意思を感じさせる。少なくとも私たち一人ひとりの意思と感情と独自のパースペクティヴと、あえて言えば緩やかな連帯でこの状況を切り抜けられるかもしれない、という気持ちにさせてくれる。私たちと世界との間にある半透明の皮膜は、今、破られようとしている。
松田弘(広島県立美術館学芸員)